木蓮の狂い咲き。

GREEN WALKには木蓮の木が5本あります。でも、どれもなぜかまともに咲いてくれません。
今咲いているのは木蓮のジェニーで、珍しい色の赤です。冬の寒さで枯れたのですが、ひこばえばかりで、主となる幹がないまま、脇から新しい枝が伸びたのはいいとして、これも地面から高さ50cmほどの所に、たった1輪、花が咲いています。

木蓮というと、私の実家の庭に大きな紫木蓮の木がありました。母が茶道を教えていたので茶花として植えたものです。
春先に、お隣りの家のコブシの白い花と競うように、渋い紫色で中側は白の、肉厚の大きな花を咲かせていました。咲いた時は綺麗ですが、やがて花びらが散ります。雨が降ろうものなら茶色になったその花弁が、濡れた地面に張り付いて、ホウキで履くのにもエライ労力でした。
若芽を出した枝はグングン伸びます。夏は大きな葉っぱが木陰をつくってくれていいのですが、それが秋の落葉になると、本当に無数の枯れた葉が庭を埋めます。
毎日毎日、朝夕それをかき集めれば、45Lのゴミ袋がすぐに満杯になり、踏みつけて潰してまた枯葉をガサッと入れる状態でした。これが小判だったらいいのにと、掃除するたびに思ったものでした。
おまけに小うるさい隣人から、車庫の屋根に枯れた花びらや枯葉が落ちるから、木を切ってくれと文句は言われるしで、木蓮には悪いですが、あまりいい感情を持てませんでした。
一方、GREEN WALKのアルジは木蓮大好き。昔、サラリーマンだった時、スイスのホテルの庭に咲いていたマグノリアの美しさに魅せられたそうで、私が大反対したのも意に介さず、GREEN WALKに5本も植えたのでした。
ところがこの地に合わないのか、それとも木蓮がツレアイに遠慮してか、花はあまり咲かず、アルジのイメージとは程遠い有様です。
花が1輪だけ、今頃咲いたジェニーは、表も裏も同じ色の赤で、まあるい花。いわゆる逆ベル型の木蓮とはちょっと形が違います。
あまりに葉陰に隠れて蕾をつけていたので、アルジにも気がついてもらえなかったかわいそうな蕾でした。
そして咲いた時もやっぱり気がついてもらえなかったので、咲いてるわよと、わざわざアルジを呼んで対面させてあげました。
それにしても、今って木蓮の咲き時？