ひと花咲かせてこそ、一人前。

こちらへ移住した年、道を3本隔てたお宅へ向かう途中で、どこからかとてもいい香りがしてきました。
その香りの元は、訪ねようとしていたお庭からでした。なんと庭中いたるところにヤマユリが見事に咲いているのです。初めて見るその光景は今でも忘れられません。
ヤマユリは背丈も高く、1本の茎から8つも9つも花が咲いているのもあり、芳しい香りにも圧倒されました。何でも、1本の茎には毎年1個ずつ花が増えていくんだとか。だからそれぞれのヤマユリの年齢もわかるらしい。
帰りに、切っていただいた沢山のヤマユリを部屋に飾ると、家中いい香りに包まれて、とても幸せな気分でした。
 
その翌年、そのお宅からヤマユリの苗を何本かいただき、毎年大きくなるのを楽しみにしていますが、去年は2個咲いてくれたのもありました。ヤマユリも年を重ねて円熟味が増すというところでしょうか。
でも、着実に子ヤマユリ、孫ヤマユリは増えています。まだまだ、あまりに小さくて雑草と見間違えるほどですが、この子たちが、ひと花咲かせるのはいつのことでしょう。なんだか、人間の成長と似てるなと、つい思ったりもします。
あと何年したら、一人前に咲いてくれるのかな?と、毎日、子ヤマユリ、孫ヤマユリたちに語りかけている今日この頃です。

 



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