雑誌をみる側の変遷。

歯医者さんの待合室に雑誌「暮らしの手帖」がありました。以前からバックナンバーが20冊近く本棚にあったのは知っていましたが、1冊だけ別のマガジンラックにあるのが目にとまりました。

NHK朝の連続ドラマ「とと姉ちゃん」のモデルとなった「暮らしの手帖」だし、毎朝欠かさずアルジと「とと姉ちゃん」は観ているので、古いのだろうと思いながらも手にとりました。発行年月日を見ると、2016年夏とあります。へえー、「暮らしの手帖」って、まだあったんだ・・・。

広告を取らない編集ポリシーを貫き、他の雑誌と差別化した内容で、私もひところは購読していた時代がありました。それがファッション雑誌や多種多様の雑誌におされ、発行部数がずいぶん落ちたというのは聞いていましたが、その後てっきり廃刊になったと思っていました。

「暮らしの手帖」を読まなくなったのは、逆にその他の雑誌が広告を載せていて、記事だけでなくいろんな広告が目を楽しませてくれ、目新しい情報も役に立って、広告は雑誌のページの一部として魅力があったからでした。とりわけ私自身、広告制作の仕事をしていたこともあって、広告を見るのは好きでした。でも、やがて広告とタイアップした企画内容が、特にファッション誌はどの雑誌も同じ内容でマンネリ化して、だんだん魅力もなくなってきました。

さらに、リタイアして歳を重ねていけば、雑誌の購読者ターゲットからはずれているし、読みたいという気もなく、せいぜい美容室でみる程度。ましてや八ヶ岳に移住してからは、ファッションとは縁のない生活になったのですから、当然の成り行きです。

それでも、ちょっと前までは「家庭画報」の綺麗なグラビアページをみるだけで、ああ、いいわー、憧れるーと、異次元の世界を楽しんでいたのですが、とうとう家庭画報の美しくてハイソな広告盛り沢山の、あの重い雑誌を持って眺める気もなくなってどうでもよくなってしまいました。それがいいことか、悲しむべきことなのか。ま、それもどうでもいいことですが。

 

歯医者さんからの帰り道は濃霧。雨の今日は薄ら寒く、今年早々と、足元に電気ストーブで暖をとりました。

 




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