カマキリの目。

 物事は鳥の目、虫の目で見るべしと、とかく言われますが、ちょっと解釈は違って、鳥を見るたびに、私という人間は、どういうふうに鳥から見られているのだろうと思うことがあります。

虫の場合は、そんなことを思うとコガネムシもカメムシも殺せないので、あまり考えることはありませんが、鳥は波動でなんだか通じ合える気がするので、鳥の目というより鳥の心を知りたいと思っています。

さて、1匹のカマキリが網戸に張り付いていました。全く動かないので、網目の中に足先が入って動けないのかなと、余計な心配をして触ってみたら、なーんだ、網戸を這って逃げ、下のコンクリートに落ちました。

床にはカマキリ自身の影が。カマキリの目は、まるで自分の影を見ているようにジッとしています。

あまりに動かないので手に取ろうとすると逃げていきました。

カマキリにコンクリートは似合いません。こうしてコンクリートの上にいるのもナンですから、捕まえて草むらへ置いてやりました。

カマキリの目に、私はどう映ったんでしょう。