福岡同士、シーズー同志。

今日の主役はシーズーの置物ではなく、そのそばのペット用4輪キャリーカート。

愛犬・樹林が亡くなってもうすぐ7年になります。それからずっとこのカートは私の部屋の本棚の上、高いところに置いていました。知り合いの誰か犬を飼っている人にあげようと思ってましたが、その縁もなく、また手放すきっかけもなく、捨てるのは忍びなく飾っていたというわけです。

福岡から東京へ転居する時、目の見えない14歳の樹林を飛行機の貨物室に乗せるのはかわいそうなので、新幹線も奮発してグリーン車にしました。

博多駅でこのカートに樹林を入れてゴロゴロ引いていくと、初めてのカートの乗り心地に慣れず、中からワンワン、ワンワン大声で文句を言います。嫌な予感・・・。

新幹線のぞみではカートから出して抱っこしていましたが、これまた初めて聞く新幹線のゴーっという音を怖がって、鳴き通し。目が見えないハンディで自分が今おかれている状況が理解できず、ただただ全身を硬くして鳴き続けていたので、せっかくのグリーン車に私はゆっくり座るどころではありませんでした。ほかの乗客に迷惑がかからないように乗車口のロビー?あたりで、大好物のオヤツで誤魔化そうとするのですが、樹林はそれどころじゃないという顔をして全く受け付けず、ただただ怖がり続けるばかりでした。

横浜駅まで一緒だった姉夫婦と別れ、タクシー乗り場まで行く時も大変でした。私のカートとペットカート2つを引いて、エスカレーターを降りる時につまずき、危うく樹林が入ったカートがエスカレーターから下に転げ落ちるところを後ろの人が捕まえてくれたので助かりました。

樹林に怖い思いをさせて以来使うことがなく、あまりいい思い出がないこのカートでしたが、白地に「リサとガスパール」のかわいいプリントでオシャレなカートですから、3、4日前メルカリに出品したらすぐに買ってくれた人がいました。偶然にも、福岡の人でした。そしてなんとその方もシーズーを飼っていました。おたがい匿名で、それっきりの取引ですが、なんだか天国の樹林が縁を繋いでくれた気がします。

 




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