虫の居所。

夜、庭のどこかで鳴く虫の声に、早い秋の到来を感じたのは8月のいつ頃だったでしょうか。

お隣の庭ではアオハダの木がもう紅葉しているそうで、いったい今年はどんな冬になるんでしょうねと、話したものです。

11月12日の混声合唱団・岡谷せせらぎ会のコンサートを控えて、練習も、より熱がこもってきました。

夜遅く練習から帰宅すると、何やらアラームのような大きな音が聴こえます。駅のホームで電車が発車する時のような警報音のようにも聴こえます。

アルジに「なあに? この音?」と聞くと、「近寄ってごらん」とリビングの隅のオヤツを入れる籠を指しました。近づくと音は鳴り止みます。

スズムシがもう1時間半くらい鳴き続けているそうです。なぜ部屋で? それもオヤツ籠の中で! アルジが1日に何度も籠の中に触手をのばすオヤツ籠です。そこで、中に入っていたおせんべいの袋を取り出し、代わりにナスを少し切って入れてみました。

鳴き声はピタッと止みました。おや、虫の居所が悪かったのか、気分を害したのかもしれません。

そして20分ほどして、また鳴きだしました。でも本当に連続で鳴き続けています。

これはスズムシじゃない。だってスズムシは声が途切れる時があります。でもオヤツ籠のスズムシは途切れることもなく全く無言の時がないまま、とにかく鳴き続けていて、風情どころか、こちらの頭が痛くなりそうです。

鳴りっぱなしのアラーム、鳴りっぱなしの駅のホームの警報音を聴いていると想像してください。でも家の中に入ってまで声のサービスをしているわけで、せっかくなので、虫の気がすむまで鳴かせてやりましょうか。スズムシではないなら何という秋の虫? 羽が擦り切れないか少し心配です。

 

ぶどうのキャンベルが色づいています。いちばん大粒で色が濃いのを1粒味見してみました。

酸っぱい! 食べられないわけではないけれど、ちょっと酸っぱい。当たり前の話ですが、なんとブドウの味がしました。ちょっと感動です。

 




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